「お茶問題」、学校と病院は「業者」の扱いがひどい

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これはちょっとした愚痴です。

いい言霊ではありませんが,誰かが言っておくことも必要でしょう。

学校や病院は「ギョーシャ」への扱いが雑です(場合によっては個人へも)。
おそらくは,「ギョーシャ」は必ず言うことを聞いてくれる相手だと思っています。

私も業者だったことがありました。
初めて就職した先はソフトウェア会社で,さまざま学校や公共施設にシステムを導入していました。
先方に訪問して,サーバーの調整やシステムのレクチャーやメンテンスもしました。
粛々とお客さんの指示通りに動きます。
そんな時は,当たり前のように「お茶」なんて出ません。

それはいいのです。
ある程度の対価をもらっていますし,お客さんとゆっくり対面で話す必要はさほどないのです。
まずもって機械のお世話をしっかりすればいいわけですから,お客さんの対応はそれほど気になりません。
数百万円から数千万円の装置と販売価格の3割くらいのサポートを買ってもらっているわけですから。

同様に,医療機器・薬品や教材を継続的に販売している業者は,単価は安いものの期間を通して考えればそれなりの販売量を確保しているでしょう。
だからこそ,業者は職員の言うことを(上っ面であっても)よく聞くのです。
学校や病院にはそのような業者の出入りが多いので,気づけば業者というのは何でも言うことも聞く人間だと思い込んでしまいます。
そう,誤解を恐れずに言えば,職員らは業者を自分よりも格下の人間と思うようになるのです。

一方で,福祉機器の小売業者は,単発の販売になることが少なくありません。
しかも,医療機器ほど高額でもなく,薬品や教材ほどに継続的に販売できるものではありません。
自ずと利益率が低くなってしまうのです。

特に,コミュニケーション機器にいたっては悲惨です。
単価が安いだけでなく,購入頻度も少ないのが一般的です。
制度利用で購入しようとしたら,大量の事務作業と手間(=コスト)がかかります。
そんなわけで取り扱わない業者も少なくありません。

学校や病院の職員はそんなことは考えず,福祉機器販売会社に対しても儲かっている「業者」扱いで呼びつけます。

  • デモ機を貸してほしいので来てください(無料で)
  • 使い方が分からないので来てください(無料で)
  • 機器の調子が悪いのですぐに来て直してください(無料で)
  • 新しい商品の説明を聞きたいので来てください(無料で)
  • 研修会をしてください(無料で)

「無料」攻撃は枚挙に暇がありません。
業者さんの中には営業活動として行う場合もあるでしょう。
しかし,利益率が低く購入頻度の少ない福祉機器販売において,これらの要求を飲むことは極めて困難です。
もちろん,別の契約で利益が確保できていたり,大企業等で体力がある場合は話は変わってきますが。

例えば,意思伝達装置を45万円で売ったとして,粗利なんて10万円くらいでしょうか。
せいぜい1回訪問するのが限度でしょう。
まして3~4万円の製品を売るために,戸別訪問などできません。
それなのに,病院や学校は数万円の製品の試用のために簡単に呼びつけるのです。

「業者」のくくりなので「お茶」も出しません。
お茶を出せとは言いませんが,利益度外視で訪問した相手に対して,何らかの接遇があってもおかしくはないでしょう。
逆に,病院スタッフや学校教員のうち,私費で患者さんや生徒の訪問を続けている人はどれだけいるのでしょう。
きっと8割は超えていないはずです。
でも,業者にはそれを求めます。

やはりバランスが取れていないと感じざるを得ません。

人間同士の関係を考えれば,利益・便宜を前提とした訪問でないのなら,きちんと来客としての対応が必要と強く思います。
営業に押しかけたのでもなく,たくさんの利益を確保させているわけでもないのなら。
呼びつけているのであれば「お茶」くらいは当然でしょう。
福祉機器の小売業者さんたちは,自らの営業活動を半ば社会改善活動の一環として行っています。
一般に,ほとんど儲からない商売ですから,社会的なミッションをモチベーションにしています。

と,こんな書き込みに違和感を感じる人は多いと思います。
でも,私も病院や学校の接客に疑問を思うことが多いのも事実なのです。
もっと言えば,福祉機器の小売業者さんたちの善意に甘えきっているのに腹が立っているのです!

なお,私が個人訪問をして「お茶」が出るのは7割くらい。
福祉機器業者さんよりはお茶打率が高いようです。
それでも,半ばギョーシャ扱いってこともよくありますね。

失礼しました~。

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