三保師匠認定の最速視線入力ユーザー!

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思い返せば半年前。以下の試みをはじめて間もなく電話をくれた方がいました。

お話を聞くと,お母さまがモリーオ市内のALS患者さんということで,いずれ訪問することとなりました。

手元のメモによると2017年9月21日に訪問したようです。短い時間ではありましたがケア関係者が集まる中,視線入力の状態をチェックして問題なく使えることを確認。ご本人の意志がしっかりしているので大変期待を持ちました。

その後,私はいつものように中継ぎをして,さらにはご家族のがんばりやユニコーン社の尽力もあって,岩手県ではじめて miyasuku EyeConSW の公費導入となりました。

先日(2018年2月9日),導入後順調に使えているとのことで,どのように使っているかを確認しに行きました。まず驚いたのがそのスピード。ストイックなまでの高速入力だったのです。

その設定は,以下。

注視開始時間:0.10 秒
注視時間:0.16秒

「注視開始時間」は,ある文字を見てから注視のカウントがはじまるまでが 0.10秒。「注視時間」は,文字を決定するために見続ける時間(注視時間)が 0.16秒ということ。つまりは,一文字あたり合計 0.26 秒で入力されるということです。

うっかり文字を見るとすぐに入力されるくらいのスピードです。頭の中に,打ちたい文字を明確にイメージし,よどみ無く視線を動かさないといけません。この設定では,ウカウカすると大量のミス入力生むことでしょう。でも,この方は違うのです。


「せっかち」と自己申告。確かにこのスピードですから納得。50音をすべて表示する小さい文字パネルや,視線入力の効率の高いエリアにのみ文字パネルと配置している点もそれを証明しています。

あまりにも高速なので,視線入力関係者では知らぬ人がいない,広島の三保さんに暫定1位に認定できるか確認しました。すると「そうだ」とのこと。三保さんも相当高速なのですが。かつてこんな動画を公開したこともありました。


ところで,利用機器に特別なものはありません。一方,USBケーブルの取り回しや養生には気を配っていますし,PCデスクトップ上にあるショートカットもよく整理されているのがよくわかります。ディスプレイもちょうどよい大きさ。なんでもIRによるテレビ操作も実用していました。すばらしい!ナイスご主人!


面白かったのは,ご主人が持つ無線スピーカー。奥さんの読み上げを離れたところでも聞きたいということで,適宜ケーブルを外して居間に持っていくようです。愛情ですね~。

日常的には,radiko ・LINE や Youtubeと普通のPCユーザーレベルことが行えていました。操作もサクサク。半年前のお姿から考えると涙モノですね。

視線入力じゃなくてもこれらはできますが効率が違います。視線入力をマウスのように使うことで,PCでできることは何でもできます。この方もしっかりそれを示してくれました。

今後は,視線入力システム一式を車いすに取り付けて使ってみたいとのこと。固定具をしっかりすれば大丈夫そうですね。

この日お付き合いいただいた某地元テレビ局のスタッフ。取材とは関係ありませんが,見学ということで。

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