大震災は必ずまたやってくる

7年前の今日,前々任校の卒業式があったため,盛岡市近郊の矢巾町におりました。卒業生らと集合写真を撮ったのは14時27分。この20分後,東日本大震災が発生します。ここの震度は7。すぐに停電となり,ほとんどすべての交通信号も停止しました。

この日,盛岡駅前で宿泊予定でしたが,停電によりホテルにチェックインできず。夜11時ころまでロビーに待機することとなりました。スタッフは送電の開始を待っていたのでしょう。とてもとても寒い夜でしたが,時間を持て余した私は散歩へ。実はこの時,沿岸部で大きな被害が出ているとは知らなかったのです。

まっくらの盛岡の街を観光気分で廻っていたのを思い出します。非常電源のあるビルはうっすら黄色い明かりが灯っています(写真奥のビル)。消防署や警察署にも電気が。その他の商業ビルは軒並み停電。車だけが煌々と光を灯していました。こんな日は珍しいよなあという気分。

夜遅くホテルの部屋に入ることができました。水も出ず携帯電話の充電もできませんでしたが,寒さに凍えることはありませんでした。一方で,盛岡で足止めになった人は苦労したに違いありません。氷点下の寒い寒い夜でしたから。

地震で公共交通はすべて不通になりました。高速道路は至ることろが破壊され,新幹線の駅や架線にも大きな被害が出たようです。自家用車もガソリン不足で自由に使うことはできません。それどころか,停電が続いていたので情報収集もままなりません。気付けば被災者になった自分。こんな掲示板が唯一の情報源でした。じわじわと「やばいかな」という気分になってきました。

翌朝,盛岡駅近くのアイーナへ向かいしました。ホテルの人から,そこで非常食が配布されているとの話を聞いたからです。冷たい床で一夜を過ごしたみなさん。図書館内の外気のあたらないエリアに入れてもらえなかったのかな。さすがにここは寒かったはずです。この時でさえ,きちんとした被害情報が入っておらず気楽なものでした。妻が海からすぐ近くの小学校に勤務しているというのに。。。知らないというのは恐ろしいものです。

ホテルには停電&断水のまま2泊。トイレが大変なことに。。。しかしなんと,チェックアウト時に宿泊費は取られませんでした。すごいぞホテルジン。その後,東京に戻れないので,申し訳ないとは思いつつ盛岡市内の親戚宅へ。内陸の盛岡でも食糧不足やガソリン不足が深刻になってきました。ガソリンスタンドは軒並み長蛇の列が恒例となっており,町中を走るクルマはほとんどありません。そして,地震から3日経っても停電だったので,電源はもっぱらクルマのシガーソケット。内陸には目立った被害はなく,沿岸の津波被害があったところと比べることはできません。それでも,東北全域で長期間の停電となっていたので,傷病者にとっては過酷な期間だったことは間違いありません。病院でも非常用電源の燃料が底をつきだしました。

盛岡は3月14日の午後くらいに送電再開。さて,どうやって東京に戻ろうかと思案していると,Twitter で秋田空港が稼働しているとの情報がありました。親戚の協力で,ガソリンが不足しているにもかかわらず,クルマで盛岡から100km先の秋田空港に送ってもらいました。途中,盛岡からタクシーで秋田空港に向かう人も大勢いたのを思い出します。そして,3月14日夜に東京に戻ることができました。東京では停電がなかったよう。しかも食料も豊富。飛行機で一時間ちょっとの距離なのにと心底驚きました。


向こう30年でほぼ起きるとされている巨大地震&巨大津波。備えがあれば停電や食糧難は乗り越えることができます。一方,地震そのものの被害や津波への対策は限界があるでしょう。被害が想定されるエリアではさまざまな物理的対策が進められているのに合わせて,市民に対しては映像資料などでも情報提供が行われています。参考になりそうな動画を以下に紹介します。

名古屋市消防局ではシミュレーション映像が公開されています。名古屋の具体的なエリアを挙げて,被害をわかりやすく解説しているのが特徴です。映像の中では緊急地震速報のあのメロディが流れるので一瞬ドキッとしました。

南海トラフ巨大地震被害想定映像(名古屋市)

平成25年度に名古屋市が公表した「南海トラフ巨大地震の被害想定」をもとに、地震や津波によって名古屋市に起きると想定される被害をイメージし、日ごろの備えにつなげていただくための映像を制作しました。

<2015年3月 消防局制作>

高知県では,ハイクオリティなドラマが作られていました。東日本大震災で起きたことがたくさん盛り込まれているのが特徴です。高知県の製作ですが,他のエリアの方にも参考になるはずです。Youtubeでの登録カテゴリーが “旅とイベント” というのがなんともお茶目ですね。

南海トラフ地震対策啓発ドラマ「その日、その時・・・」

第1章 ドラマ編
いつもと変わらない休日の午後を過ごす、順子(主人公)一家。 突然、高知県を襲う南海トラフ地震・・・。 家族が直面する様々な困難をドラマで表現しています。

第2章
解説編 南海トラフ地震に対して、私たち一人ひとりができる備えについて解説しています。

首都直下地震も,まずは個々人できることをしっかり行うしかありません。

首都直下地震 ~そのとき何が起こるのか?

今後、30年以内にM7クラスの地震が首都圏で発生する確率は70%程度とされています。人的被害は最悪で2万3千人が死亡、倒壊、焼失家屋最大61万棟の甚大な被害が予測される首都直下型地震。 帰宅困難者は実に首都圏で最大800万人、東京都だけでも490万人に及びます。

この動画ではライフライン、交通インフラの断絶や液状化被害、木造住宅密集地域での大火災など首都直下型地震が起きた際の被害想定などがCGを交えて分かりやすくまとめられています。必ず来るその時。減災や備蓄への備えなど今から備えておくことが大切です。 内閣府ではこのCGをホームページ上で公開しており、防災対策の参考にしてほしいとしています。

今日は,Amazonでも非常食や発電機がバカ売れしそうです。

1 個のコメント

  • 当日と夜間は関東では停電もありましたが、翌日からの土日は比較的に落ち着いていました。
    土曜日には花粉症がひどくて、薬をもらいに行ったことを覚えています。それくらいの余裕はありました。

    しかしガソリン不足が伝えられ、都内のガソリンスタンドには信じられないほどの行列ができ始め、
    さらにマックなどにも行列ができて、一人で十個も買っていくような人や、
    コンビニやスーパーでもカップラーメンや缶詰を買う人がいるのをわたしはさみしく見ていました。

    普段は決してジャンクフードを買わないであろうと思われる人たちが、我先にと、
    食料や水を大量に買っているのをみて、これを一つでも東北に送れないか、とつらいおもいをしました。

    公共交通機関が動いているのに、いまガソリンを買う必要が、そのときあったのか。
    スタンドのタンクにすでに入れられているとはいえ、何とかならないのかと
    とてもつらく思ったことでした。

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