【第3弾】この期におよんで「おもちゃ遊び」でお茶をにごしますか?

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支援学校や養護学校で勤務しているセンセーのみなさまへ

これで嫌われるのは確定でしょう。
でも,いいのです。

ただ手や足が自由に動かないだけの身体障害の生徒に,「スイッチの練習」と称して子ども騙しのおもちゃ遊びでお茶を濁すのはやめてください。

妙に手の込んだ自作おもちゃやちょこっとだけ改造したおもちゃを使うだけで,大切な教育の時間を浪費しないでください。おもちゃが動いて喜んでいるのは,実はセンセーのほうです。

生徒たちはちゃんとわかっています。

生徒が学校を卒業した後でも活用できる方法を学ばせてあげてください。「コンピュータは苦手です」というのは,単なるサボタージュです。仕事を放棄しているのと同じであると気づきましょう。

どうか,その時間で卒業後も実用できる活動/コミュニケーションの技術を習得させてください。

コンピュータは現代の筆とそろばん。使えてこそ意味のあるものです。

工学を少しでもかじった人からすれば,こて先の技術でセンセーたちから「すごい」を引き出すことは簡単です。1byte が 8bit であることも,オームの法則やキルヒホッフの法則も知らない人が相手ですから。

簡単な電子工作はオトナでも楽しめて,完成した時の満足感は高いものです。生徒がそれを使うときは,残念ながらその満足感は伝わりません。

どうか,センセーの趣味のために生徒の時間を奪わないでください。

身の回りで「ICT」の名を借りた人権侵害は起きてはいないでしょうか?

例えば。。。

  • 不随意運動のある子どもに操作方法の工夫もせずにタブレット端末を与えていないでしょうか?
  • ロクな固定具もないまま,安いからと選んだ小さなノートPCで視線入力を試していないでしょうか?
  • iPadがすごいというウワサだけで,ネットも使えずアプリも入れられない環境のまま導入していないでしょうか?
  • ICT関連の研修や講演に足繁く行っているにもかかわらず,実際に自分で購入も試しもせずに何年も経っていないでしょうか?

ほんとうに嫌われる覚悟での投稿です。
嫌味も誇張もありません。

ほんとうに子どもたちが心配で仕方がないのです。手足が自由に動かないというだけなら,知的活動/コミュニケーションの手段はどうにでもなるのが現代のテクノロジー。一方で,前例がない・コンピュータは苦手予算がない というだけで将来の芽が摘まれる日々。

もう,がまんができないのです。

特定の個人を否定するものではありません

【第3弾】この期におよんで「おもちゃ遊び」でお茶をにごしますか?” に対して3件のコメントがあります。

  1. 福島 豊 より:

     そうですね。自分も視線入力ができることを知って、体験用に最初に用意したパソコンは、画面が小さいものでした。あくまで自分の知識としてなら良かったのですが、ふとしたことから当事者に利用してみるととんでもなく難しいと感じました。
     それから外付けモニターやモニターアーム、パソコンの買い足しなど設備がないとだめだなーと思いました。
     今は、配置転換となり、機材を使う機会はなくなりましたが。。。

  2. 清水直博 より:

    その通りですが、声高に非難しても反感買うばかりですね。肯定的に受け止めていますので、対象になる児童生徒さんといかに向き合えるかだと思います。真摯に受け止めて一歩を踏み出すのは楽ではありませんが、そのように努力する必要があると思います。勤務校には、そういう対象になる児童生徒さんがいませんが、ICTの利用することって、校内研究を始めた頃よりは後退しています。機材の老朽化や担当者の思考停止があると思います。常々、声をあげていますが現状では一人相撲を取ることになっています。理由としては、教師の認識不足だったりします。以上理解していますので、これからも声をあげてください!

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