奇跡を加速するもの

20151121_01
人と会うという行為は奇跡を加速させるようです。
午前中,大学の入試業務(試験監督)を終えて,50km先の出雲国出雲で行われている福祉機器展示会場へ。
学生Y氏が視線入力ソフトを展示しているためです。

展示ブースで待機していると,車いすにはしっかり座っているものの,意識があるようにみえない65歳を超えていると思われる男性が訪れました。
たいへん品のある,60歳過ぎと思われる奥様が車いすを押していました。
視線入力装置の試用を希望されましたが,男性の目は十分に開いていないため視線操作は難しいと思いましたが。。。
閉じていた目が大きく開き,なんとキャリブレーションが一発で成功!
驚きました。

奥様と話していると意外な事実が。
夫であるその男性は,以前は出雲大学医学部に勤務していた生物系の研究者だったとのこと。
かつての名機PC98を自在に操り,業務ではALS患者を対象にしたコミュニケーション支援装置を作ったこともあったらしいのです。
しかし、今はパーキンソン病が悪化し,ご本人が自由に意思を表すことが困難になっています。

今日,私が「コミュニケーション支援」と称して行っている研究&活動を,ずっと前にこの出雲国で行っていた方と会えたのは,どうも偶然のように思えませんでした。
またお会いできるのを楽しみにしつつ,かつての男性の元気だったころの姿を想像しながらお別れました。

ほんの束の間のできごとでしたが,この出会いは私の鈍重な魂をけん引してくれる一筋のワイヤーのように思えたのです。
やっぱり,人と会うこと以上に奇跡を加速してくれる行為はないと感じた一件でした。

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