SMA1型の女の子、Android学習アプリを視線入力で利用

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3月の末,筑前の琉花さん(小学校2年生)を訪問。
近くを通るときはちょくちょく伺っております。

琉花さんは,支援学校の先生がうまく視線入力を導入したおかげもあって,今は高度な視線入力操作を獲得しています。
手前味噌ですが,初期の訓練においては出雲国大学謹製の視線入力訓練ソフトウェア EyeMoTが使われたそうです。

これまでの琉花さんに関する記事をサルベージ。

はじめて会った日はこちらでしたね。
小倉で行われた DonTac2016
この時,私のブースでEyeMoTをやってもらったところ,すでに視線入力がとても上手で驚きました。
聞けば,練習を重ねていた時期ということで,琉花さんにとっては余裕だったのでしょうね。

それから1年近くたった今,お母さまの努力や miyasuku EyeConSW の支給もあって,視線入力環境はSMA1型の子どもの中では日本一ではないかというくらいの練度に達してます。
ここで特筆すべきは,お母さまのアイデアで Androidエミュレーターを導入し,Androidアプリを使えるようにしていた点です。

エミュレーターによって,高品質なAndroidアプリを視線入力で使えるようになったのです。
エミュレーターはまだまだ信頼性が低いものと思っていた私。出遅れました!
もちろん,すべてのアプリが動く保証はありませんが,少なくとも学習アプリのいくつかは問題なく動作していました。
全画面表示で使えば,ほとんどもうWindowsアプリだとかAndroidアプリがどうとか関係ありません!

ブラウザで動作するFalshベースの学習ページも依然として使う価値はありますが,世の中の流行りはスマートフォンやタブレットに傾いています。
当然,それらのアプリが使えたほうがいいに決まってます。
重度障害者がスマートフォンやタブレット使うとなると,スイッチコントロールが一般的ですが,パソコンを土台にすることで視線入力でも普通に使えるようになるのです。

お母さんいわく「みなさんが普通にやっていることなのかなぁって。だから特に誰かに言うことでもないのかなあと。」。
いやいや,多くの方はわざわざエミュレーター&視線入力は試してこなかったでしょう。
私はフリーのエミュレーターへに対する先入観もあったのでやってきませんでした。
技術的にはできることはわかっていても,実際に日常的に使えるかどうかは別物ですからね。

ちなみに,この時流花さんが使っていたエミュレーターは BlueStacks(ブルースタックス)。
「仮想化」について知らない方はインストールで戸惑う人もいるかもしれません。
ただ,重度障害者にとって可能性のあるツールであることは確かです。

学習は,どんな人であっても楽しくできることが大事です。

すでにある高品質なアプリをうまく使いながら学習意欲をコントロール。
身体的な自由が制限されている子どもたちには,「楽しくできる」というのはより重要なフレームでしょう。

(追記)

  • 動画の中に出てくるアプリは「算数忍者〜たし算ひき算」です。
  • 「決定」の操作は注視ではなくPPSスイッチによるものです。

2 件のコメント

  • こんにちは。茂住と申します。12月に名古屋のセミナーにも参加した者です。
    肢体不自由支援学校の教員です。先生の記事を見て、ブルースタックスを入れ、アプリをmiyasukuアイコンLTで動かそうとするのですが、全然動きません。ブルースタックスを起動する時間は1分程度だと思うので、立ち上がりに3分かかっていることもないと思います。何が原因なのか分からず、困っています。もしよかったから、解決策を教えてください。

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