おいおい、Google は政府になるのか。

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周知のとおり，Google は収集癖が過ぎる悪習があります。
人類史上，もっとも高度に個人情報を集積している組織といえるでしょう。
政府とて，エロ動画の閲覧履歴なども令状なしに収集できませんし，毎日密かに撮りためられた写真を覗き見ることもできません。

スマホは，途上国の人だろうが宇宙勤務中の飛行士だろうが，はたまた，ほんの１歳児でも指が使えない重度障害者でも使えます。
世界的に見れば Google が開発している Android スマホが圧倒的に多い状況。
Android はOSですから，スマホの中では，Google のやりたい放題です。

パチンコ機は，そのギャンブル性の高さから国の審査が義務付けられており，ソースコードレベルで細かいチェックが行われますが，スマホの課金ゲームはそこまで管理されていません。
政府に納入される情報システムは，当然ながら仕様策定段階から詳細な個人情報保護機能の検討がなされています。

しかし，スマホはさまざまな種類の個人情報を生成し記録する情報端末であるにもかかわらず，技術基準適合証明（技適）以外はほとんどスルーです。
スマホのセンサーは，ざっと挙げてみても，カメラ・加速度・ジャイロ・照度・マイク などてんこ盛り状態。
これだけのセンサーあれば，障子に目あり壁に耳あり，そしてカバンにスマホありでしょう。
実生活レベルでは，役所が大事大事に格納している住民票や戸籍の情報よりもずっとヤバイ情報が詰まっているというのに，事実上，政府は管理できていません。

そこらの政府よりも，ずっとずっと高い機密情報を収集し続ける Google ですから，「どこに行って，何をしたか？」などを記録するのはお安い御用です。
それも，スマホ利用者の特別な操作なしに。。。

先日，Google Maps の恐ろしい素顔の一端に触れてしまいました。
その名は 「タイムライン」機能。
一見，SNS的なお気軽機能かと思いきや，相当にすごいこわいやつです。

自分のタイムラインを確認すると，実際に足を運んだ場所が地図上に赤い点でプロットされています。
実際は足を運んでいてもプロットされていない場所もありますが，それでも相当な記録です。
それぞれのプロットには写真が添えられており，さらには「移動履歴」まで記録されているのです。

私の昨日（2017年1月4日）の行動記録はこんな感じでした。
特に明示的な操作はしていないのにコレです。
ちゃっかり，ムスメ初号の写真が〜。

もう，完全に軍事兵器・スパイ道具ですよ。
これからテロを起こしたい人，こっそり重大犯罪に手を染めたい人や浮気したい人は今すぐスマホを捨てましょう。
今さら手遅れですが，これからの所業もGoogle にバレますよ。

そのうち，Googleは独立宣言して「国」を設立するのかもと本気で想像してしまいます。
数年のうちに自動運転車だって発売しますし，そうなれば，自動運転に適した道路だって整備しだすかもしれません。
高度にICT化した電力や水道事業に乗り出したりも。
事実，アメリカではどちらも民間がやってますから。

いずれは，年契約で仕事を斡旋したり，私生活に便利な多様なサービスを提供してくれるかもしれません。
これって，事実上の税金と変わりません。

国家一種試験に合格して中央省庁のキャリア職員になるよりも，Googleに入社して新しいサービスを作るほうがよほど世界中の人の生活を変えることができますね。
もはや，Google はそこらの国よりも強大な力を持ちつつありますから。